ラボロジスティクスの最適化

迅速かつ正確な検査結果が患者の命と福祉に大きな影響を与える場合、検査機関のロジスティクスであるラボロジスティクスの効率が高く、品質が良いものかどうかが結果を大きく左右します。

実験室の遠心分離検体を見ている医師

今年、結腸癌で亡くなる患者は53,000人と推定されていますが、ジョーはその人数に入らないでしょう。

ジョーは大腸内視鏡検査を必要でとしていましたが、主治医は、65歳のジョーに病院で長時間かかり大きな負担がかかる処置を受けさせたくありませんでした。そのため医師は代わりに、自宅で使用できる高精度検査キットをオーダーしました。

そしてUPSが検査キットを届け、ジョー本人が検体を採取し、梱包・ラベル付け・箱詰めを行い、UPSを利用して分析のために検体を発送しました。ジョーが自分の健康を守るために、この作業にかけた時間は45分でした。

翌日、主治医は検査結果を手にしました。問題の徴候は皆無でした。

ラボロジスティクスの増大する役割

検査機関による分析と主治医の所見を聞き、ジョーは安心しました。ジョーが検査のために検体を送ったことからわかるように、現在の患者ケアでは、診断や治療と同様に物流プロセスが重要になっています。

新型コロナウイルスの蔓延により、ヘルスケアにおけるラボロジスティクスの役割が高まっていることが世界的に注目されています。医師、研究者、患者は、検体、ワクチン、医薬品など医療品の迅速で安全な配送が鍵となる業務や研究にますます依存しています。

ラボロジスティクスの重要性が増していることを強調しているトレンドがいくつかあります。

第一のトレンドが、在宅介護です。現在、物流パートナーは、臨床検査の検体の集荷と配送を、ほぼいつでもどこでも行えるようになっています。ジョーのように、使い慣れた寝室が医療環境になる場合もあります。

医師、研究者、患者は、検体、ワクチン、医薬品など医療品の迅速で安全な配送が鍵となる業務や研究にますます依存しています。

ラボ ロジスティクスの注目度を上げている第二のトレンドはオーダメイド医療とそれに伴う生物製剤の登場です。生物製剤は、症状だけでなく疾患そのものの治療を目的にできる有機由来の治療法です。ワクチンは生物製剤で、細心の温度管理が欠かせません。可視化と信頼性を備えた物流パートナーは、影響を受けやすい貨物の完全性を保全します。

第三のトレンドは価値に基づくケアです。医療従事者の収入が、患者の治療結果、すなわち転帰を基に増える場合、医療従事者は、小さな荷物を頻繁に配達できるサービスを求めるようになります。そのようなサービスを提供するには、信頼性が高く、予定通りの配達が可能な、機敏で複雑なサプライチェーンが必要です。

第四のトレンドとして、技術がヘルスケアとロジスティクス間の新たな橋渡しをしていることが挙げられます。オートメーションと人工知能によって、検体や器材のトラッキング、リアルタイムの可視性や透明性が改善されます。

最後にして最大のトレンドが、新型コロナウイルスです。世界規模のパンデミックとの戦いには、手持ち在庫の増加と、融通性に富んだサプライチェーンが欠かせません。現在、多くの国々が数十億回分のワクチンを配給する準備を整えようとしています。それを実現するには、確実に温度・品質管理ができるサプライチェーンが不可欠です。

またジョーの場合のように、新型コロナウイルスの蔓延により、多くの医師と患者にとって遠隔医療が、好ましい選択肢の1つとなりました。そのため、病気の診断と治療においてラボロジスティクスの役割が高まっています。

厳しい市場環境のなか、ヘルスケア企業はラボロジスティクスを扱えなければ、交渉のテーブルに着くことができません。

UPS Healthcareを利用して競争で優位に

厳しい市場環境のなか、ヘルスケア企業はラボロジスティクスを扱えなければ、交渉のテーブルに着くことができません。これは検体管理であれ、臨床試験運営であれ、研究であれ、すべてのことに当てはまります。どれも検体などの物資を、迅速に品質を損なうことなく輸送できるかどうかにかかっています。

ラボロジスティクスの課題を解決するには、強い意思を持って取り組むことが必要です。

人の命を救うことができる、高額で、時間と温度の影響を受けやすい製品は、劣化リスクにさらされてはなりません。また検体には感染性病原体が含まれている可能性があり、すべてのポイントに置いて取り扱いにリスクがあってはなりません。優れたパートナーは、そうした貨物を管理するために、長時間をかけ、ヘルスケアサプライチェーンを準備しています。

UPSでは、ヘルスケアロジスティクスがここ10年間の優先課題の1つでした。こうした取り組みによって、ネットワーク内にヘルスケアネットワークを構築するUPS® Premierが生まれました。この重要貨物輸送サービスは、ヘルスケア製品の配送を優遇する、言わばエクスプレスレーンです。次世代センサーとトラッキング技術を使用し、ロジスティクスのネットワークが、貨物のステータスをクリティカル・パッケージ・ネットワークとコマンドセンターに送信します。検査機関の検体のパッケージは相互に「情報を交換する」ほか、技師にも「情報を伝え」、温度、場所、輸送経過時間、空路・陸路の経路など重要情報をリアルタイムで通信します。

現代のラボロジスティクスにおいて、パッケージングは新しい時代を迎えようとしています。これはまさしく時宜にかなった変化です。UPSの調査では、サプライチェーン幹部の41%がパッケージングの不備をサプライチェーンにおける大問題であると考えています。ラボロジスティクスの優良なパートナーは、さまざまなサイズ、管理温度範囲、輸送時間のほか、使い捨てか再利用かなど、豊富な温度管理された梱包のオプションを提供しています。

UPSの調査では、サプライチェーン幹部の41%がパッケージングの不備をサプライチェーンにおける大問題であると考えています。

ラボロジスティクスに求められるスピード

スピードが重要です。現在80%を超える検査機関が検体と検査結果に関する処理所要時間に関して苦情を受けています。

短時間で配送できれば、より早く検査結果の通知ができ、ひいては患者の治療結果もより良いものとなります。スピードがあれば、オペレーション効率を向上することもできます。ヘルスケア企業幹部の93%は、サプライチェーンとロジスティクスの経費を抑えることが重要であると答えています。時間の浪費は、金の浪費です。

検体の安定性と生存は必須条件です。検体を採取した瞬間に、検体の生存時間のカウントダウンが始まります。サプライチェーンを通して信頼できる輸送と監視をすることで予定どおりの配達ができるようになり、その結果として、患者体験を向上することができます。

7.8十億人の世界人口の一人一人が、配送を待っている患者です。医療関連機関と物流業者の協力関係が、あらゆる年齢、階層、健康状態の人々が長生きし、健康で、実りある生活を送ることができるかどうかを左右します。

医師が病気の診断を迅速かつ正確に行い、最善の治療計画を策定する上で、検査機関が果たす役割は極めて重要です。現代医学において、検査機関とロジスティクスが持つ共通の目的がますます重要になってきています。

そして成功をするには、「検査の検体は『単なる検体』ではなく、『人そのもの』なのだ。」という考えを共有し、中心とすることが必要です。

当社のラボロジスティクスソリューションを活用し、効率を高め診断検査の所要時間を短縮できます。

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