生物製剤用コールドチェーンを最適化する5つの方法

ペトリ皿を見ている研究者

生物製剤は分子構造が大きく複雑で、通常、従来の医薬品よりも患者に優れた治療結果をもたらします。そのため製薬業界では、急速に発展している部門の1つです。

新型コロナウイルスが蔓延する時代において、製薬会社にとっては温度管理の行き届いたサプライチェーン、すなわちコールドチェーンの最適化が喫緊の課題となっています。極めて高額な生物製剤を多数扱っている企業の場合、ことはいっそう深刻です。取扱いを誤れば、患者のみならず企業の最終収益、ブランドイメージ、株価にも深刻な影響が及びかねません。

コールドチェーンロジスティクスの課題とその克服方法

製薬会社は、複雑なコールドチェーンの管理において多様な課題に直面しています。貨物はさまざまな環境と取扱者を経由します。厳格な温度要件を守り、エンド・ツー・エンドの可視化を完璧に維持することが極めて重要です。

UPS Healthcare™コールドチェーン・ソリューション・パッケージのシニア・コールドチェーン・パッケージ・ストラテジストであるSusan Liによれば、「いかなる温度逸脱もこうした医薬品の安全性と効果に影響を与えかねません。課題はこのリスクをどう緩和するかにあります」と言います。

生物製剤の出荷に関するもう1つの喫緊の課題は予定どおりの配達をすることです。安全性が保証されていないコールドチェーンのどこかで貨物が紛失したら、収益、ブランドイメージ、マーケットシェアに影響が及ぶ可能性があります。そのため、コールドチェーンを管理する製薬会社には、UPS Supply Chain Symphonyのようなサプライチェーン可視化ツールが不可欠です。次に、製品を守り、生物製剤サプライチェーンの最適化に役立つ方法をいくつかご紹介します。

コールドチェーンロジスティクスに取り入れるべき4つのベストプラクティス

ご存じのとおり、コールドチェーンのロジスティクスに付随する課題は多数あります。ご紹介する4つのベストプラクティスは、輸送中の温度管理の改善に役立つでしょう。

1. コールドチェーン・パッケージング・ソリューションの活用

最適化されたコールドチェーン三次包装は、温度に敏感な生物製剤の有効性と安全性を担保する最善の方法の1つと言えるでしょう。リーはこうコメントしています。「包装は製品の完全性を保証し、有効性を維持し、製品の劣化を防止する最前線の防御のひとつになります。不適切な包装は劣化の主因のひとつになりかねません。」

最適化された包装は、会社の最終収益にも大きな影響を与える可能性があります。劣化を減らし、輸送費用を抑え、在庫要件を減らし、さらに軽量化をして輸送費用を削減すれば、企業は数千ドル節約できます。

自社で、製品の最善の包装を検討する代わりに、UPSのヘルスケア製品包装の専門家に相談することができます。

2. 緊急時対応計画を確実に策定

不測の事態を予期することが、コールドチェーン・ロジスティクスのプロには欠かせません。

リーはこのように述べています。「現実の世界では、全てがスムーズに進みます。しかし不測のインシデントは必ず発生します。天候の問題から山火事や洪水といった自然災害まで多種多様です。そうしたインシデントがあると、サプライチェーンが寸断される可能性があります。緊急時の解決策を計画しておくのはよい考えです。」また、サプライチェーンにおけるコールドチェーンロジスティクスは複雑性が高まり、ますます長くなっていることから、温度感受性生物製剤のリスクレベルは上昇し、劣化の可能性も高まっています。

事前に緊急時対応計画を策定することの重要性は明白で、これは最終収益を考えると特にそう言えます。さらに、リーは言います。「こうした手順をあらかじめ施行しておくことが極めて大切です。そうすれば事故が起きた時、事前調整済みの緊急時対応計画に従ってリスクの生じた積荷を守ることができるため、最終収益にも有益です。」

ロジスティクス業者は、リスクを見極めて緩和するための計画作成をサポートすることで医薬品会社を支援できます。

「当社にはUPS Premier™という、リスクのあるパッケージを発見して、事前に承認を受けたビジネスプランに従って介入できる特殊な商品があり、これは温度感受性の高い製品に特に重要です」と、リーは述べています。UPS Premierは追加的な保護保証のレイヤを提供し、上記の全てをカバーするだけでなく、損失が生じれば荷送人に補償も行うため、安心感を高めることができます。

3. 監視ツールへの投資で可視性を強化

コールドチェーンに支障が出れば、温度管理された出荷製品がリスクにさらされます。監視ツールは、重要な積荷を守り、適時に適切な状態で配送する助けとなります。

温度監視の方法は2つあります。つまり、アクティブとパッシブです。アクティブ監視では、積荷の温度と状態に関する最新情報を得られます。通常、より標準的なコールドチェーン貨物ではなく、臨床試験用などの特に重要な貨物に使用されます。

有能なロジスティクス業者であれば、顧客がエンドツーエンドの可視化をコールドチェーンに適用し、製品の劣化率を抑制し、顧客満足度を高める監視ツールを提供できます。

(サプライ)チェーンのアンケート調査を行うUPS Painによれば、製品劣化の問題を適正に処理できた回答者の59%が何らかのタイプの温度監視装置を使用していました。サプライチェーン全体の可視化に役立つツールは多数あります。

4. ラストマイルの最適化

ラストマイルの配送中にコールドチェーンの貨物が直面するリスクは、サプライチェーンの他の段階よりも大きくなる可能性があります。ラストマイルの配送中に、多種多様な環境を通過しなければならないことが多く、製薬会社は、あらゆるさまざまな輸送経路について周囲温度環境の調査を実施できる機会は少ないかもしれません。

また、予定どおりの配達という問題もあります。生物製剤の出荷を予定どおりに、しかも温度逸脱なく配送するのは必ずしも容易ではありません。住所ミスから機械的な問題まで、落とし穴がいくつもあります。

ボトムライン

生物製剤の貨物の完全性は重要であるため、コールドチェーンの梱包や監視などの温度管理配送ソリューションは不可欠です。医薬品コールドチェーンの効率化を追求している場合や、または当社の生物製剤ロジスティクスソリューションの詳細については、当社にご相談ください

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