臨床検査のためのラボ向け配送には細心の注意と配慮が必要です。4つのキーポイントに注力して、ラボロジスティクスのプロセスを強化し、成功に向けて業務を改善した検査機関があります。
臨床検査市場は、全体として大きな成長を遂げています。グローバル・マーケット・インサイト社によれば、特にポイント・オブ・ケア(POC)診断の市場が2025年までに500億ドルに拡大すると見込まれます。
しかしマイジェネティックス(MyGenetx)は成長の妨げとなる障壁に突き当たりました。貨物の到着は物流業者まかせになることが多く、昼近くまで届かないのです。これでは検査結果が医師に届くのが遅れ、その分治療の開始も遅れることになります。
これは運営上の問題も生みました。配送の予測が立たないので、顧客数を増やしたり、検査技師を十分に確保したりするのが困難だったのです。これは企業として根本にかかわる問題で、評判を落とす危険がありました。
このような状況で、マイジェネティックスは競争で優位に立つには、迅速、確実に配送ができ、重要な検体の完全性を維持できる物流業者が必要なことに気づきました。検体物流の専門家で、ラボへの配送に関して可視性に優れたスマートツールを持っている業者を探す必要があったのです。
UPSヘルスケアを選んだのはそのためです。UPSは、必要なものをすべて提供し、ラボの顧客向けに出荷処理を自動化することもできるのです。
成果は完璧でした。毎週1か所で1,500件ほどの検査を行っていたのが、わずか4年後には、毎週20か所で10,000件近い検体を扱えるようになったのです。
以下に挙げるのは、臨床検査企業の成長に役立つ4つの鍵です。
医師からラボまでの検体配送時間が短縮されると、検査の所要時間が短くなります。また、検体の処理が早くなれば、検査結果が医師に届くのも早まり、それによって患者の不安も軽減できます。
ラボ検体ロジスティクスに特化したUPS Healthcareは、夜明け前の集荷サービスにより、定期便の配達時間よりかなり早くラボに届けるサービスを行っています。そのため、臨床検査室は検体を早期に検査でき、検査結果によってはその日のうちに医師に届けることも可能になります。
輸送中に検体が漏れれば、すべての配送品を損傷する可能性があり、いくら短時間で配送できても意味がありません。実際、UPSの調査によると、ヘルスケアロジスティクス企業の幹部の37%が、「製品の損傷防止に関して問題がある。」と答えています。そのため梱包は頑丈で取り扱いやすく、検体専用であることが大切です。頑丈なUPSヘルスケアのラボ向けパッケージングソリューションは、生物製剤物資の保護層を追加したりして、輸送中の検体をしっかり保護しています。
マイジェネティックスにとって、配達時間の予測ができず、遅延状況を把握できないという問題は深刻なものでした。これはどのラボにとっても許容できないことです。経験豊富な3PLロジスティクス(サードパーティーロジスティクス)業者であるUPSは、ラボにおける到着貨物の可視化を実現します。
UPS® Premierなどのオンライン可視化ツールによって、到着貨物の数量を把握し、必要に応じてスタッフを配置できるようになりました。
ラボと病院が連携することで、顧客サービスを改善できます。UPS®ラボ検体ピックアップポイントプログラムを利用すれば、連携の調整は簡単です。このプログラムでは集荷時間と場所を定め、スタッフに検体の出荷場所を周知徹底し、UPSのドライバーが、集荷時にパッケージごとにスキャンをすることで、ラボがほぼリアルタイムで配送品をトラッキングできるようになります。このプロセスによって検査機関に対して、利便性、一貫性、信頼性を向上することができるのです。
ラボでは新たな需要に応えるべく努めていますが、検体ロジスティクスのプロセスを改善する優先度は低いようです。優先順位を高め、専門の物流業者と提携すれば、明確な競争上の優位性を手にできます。
マイジェネティックスの場合、UPSと協力することで検体輸送がより迅速に安全になり、リスクも減りました。そのような移行により、大きな違いが生じました。今ではマイジェネティックスの検体処理速度は、同社の事業を急速に拡大させる一因となっています。
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